2018/02/19

MINOLTA TC-1とおもに萩を巡る冒険

萩だ。何度か撮ってはいるけれども。

今回は萩がメインだ。映画を観に行って時間が余ったから萩を歩いたというだけのことだけれども。

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基本的に観光名所とかは撮らない。僕がまったく興味がないこともあるのだけれど、もっと僕よりはるかにうまい人達が山ほど写真を撮っているからでもある。単純に興味がないのが大きいけれども。

萩とか撮っても世界遺産は、繰り返しになるが僕がまったく興味がないので当然のことながらほとんど撮らない。明治維新にも興味がない。僕は賊軍の県出身なので、どちらかというと明治維新については困ったことをしてくれたものだ、という感覚の方が強い。吉田松陰とかただのテロリストだと思う。たまたま、勝った側に都合が良いから持ち上げられただけの人だと思う。まあ、萩市内とか長門市でそんなことを公言するほど子どもでもないけれども。坂本龍馬とかも死の商人が司馬遼太郎に持ち上げられすぎただけだと思う。明治維新なかったらなかったでまた別の大変さだったのだろうけれども。話が逸れた。

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僕は僕が撮りたいように、あまり意図をせずに、ほぼ偶然に頼りながら、ほとんど画像加工ソフトウェアを使わずに、ダラダラと撮り続け、専門店で現像してもらって、適当にブログに載っけていくだけだ。めんどくさがり屋なので、本当にダラダラと写真を撮り、ほとんど何も考えずにブログに載っける。

多少構成は考える、かというとそんなこともない。最初の1枚があちこちで引用される場合が多いので選ぶことはあるが、他の写真はほぼ時系列順だ。時々、フィルムに順番を書き忘れて、前後して現像されCDに焼かれたものも、それも偶然と楽しみつつ、その順番になったりする。まったくもって適当だ。

僕が撮るのは廃屋だったり閉店したショップだったり道端を歩く人の遠景だったりだ。萩の街中も、カメラで撮るという視点で観たことが初めてだったのだけれど、とても魅力的な街に思えた。それはある意味でとても失礼な物言いかもしれない。僕が惹かれるのは、大都市の猥雑さと寂れた地方都市と何気ない地方都市の風景だからだ。数ヶ月前までは普通に営業していたショップが空き家になっていたり、大都市のなんちゃって最終セールではない本当の最終セールをやっていたりする。その滅びには惹かれずにはいられない。

僕が現在住んでいる長門市には正直に言って、あまり他の街に住んでいる人達から見て魅力的に思えるものってないんじゃないかと思う。美しい海とか壮大な自然景観とか美味しい魚とか絶品の野菜とか、田舎に住んでいれば、ある意味当然なのだ。そういったモノってはっきり言って、都会人にしか魅力的には思われないはずだ。我々、田舎在住者にとってそれは本当に当たり前のことなのだ。どんなに食事のまずい食堂に入っても、魚と生野菜だけは旨いのが本当の田舎だ。

萩市の場合、シャッター商店街になりつつある商店街がある。ちょっといけば、旧家もあるが、僕がより惹かれるのはシャッター商店街になりかけている方だ。多分、再生する方法はたくさんあったんだろうと思う。萩は近くに大都市がありさえすれば、観光に限ってもかなり魅力的な都市だったと思う。だが、無策がほぼすべてを失わせようとしている(個人の感想です)。これだけ急激に人口が減っているとなるともう挽回は無理なんじゃないかと思う。僕らや僕らの子供達の世代はなんとかなるかもしれないが、孫の世代にはかなり大変な人口しかいなくなっている気がする。

そんな街の記録を残そうとか思って撮っているわけではない。ただ単純にそういった滅びそのものが美しいと感じるからだ。死を感じさせるから、とかではない。単純に僕がそういった風景に惹かれているからだ。そこには一切の寓意はない(と思う)。ただ、MINOLTA TC-1で撮ることで美しい風景が存在してしまう、あるいは存在するかのように思えてしまうというだけのことだ。胸が痛くなる美しさだ。

なんて、フィルムカメラでまた撮るのを再開して1ヶ月経ってない人間の戯言だけれど。

MINOLTA TC-1, FUJICOLOR C200, 現像:カメラのキタムラ萩店


































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